ネットワークマガジン第2号


2014年度第2回ワークショップレポート     文:白井小百合(『今さら』劇団部所属)


9月21日、豊橋の生活家庭館にて、役者のための『殺陣』講座ワークショップが行われました。


講師は、総合格闘技少年GOSHINDO主宰の石井芳典先生でした。

以前は数年にわたって大河ドラマの殺陣のお仕事をなさっていたキャリアのある方です。

会場に入るなり、「こんにちは!今日はよろしくお願いします!」と大きな声で挨拶する先生。


おー、体育会系な雰囲気です。


基本は挨拶ですね!ワークショップも両膝、手を床につけ、一礼から始まりました。

準備運動ののち、まずは刀の基本動作。



体さばきの基本動作は約30種類あり、それを身につければ様々な殺陣出来ちゃうんだよ!
今日は全部やるから、覚えましょう!


と、先生。


30って多いよ!と不安を覚えますが、覚えられないなんてとても言えない先生の雰囲気。



真剣です。



そうです、稽古場でもこの空気って大切・・・


大河ドラマに出演する役者さんも撮影の前にこの稽古をするそうです。

ひとつの体さばきを動きながら説明し、参加者も一緒になって動きます。



「左半身!」「右半身!」



体さばきの名前を大きな声で言いながら動くのもポイント。


動きに集中しちゃうとなかなか声を出すのも難しいんですが、
声に出した方が動きを覚えられるんですね。

このあと、二人組になって基本動作の組合せで殺陣をやったんです。

先生の最初に言ったとおりいくつかの体さばきの組合せで、ひとつの殺陣を見せることができるから

一通りの基本動作の名前が頭に入っていれば、なるほど、殺陣師の指示にすぐ応えられるなあ。

二人組でやりはじめたら間合いも大切。ケガしない安全な動きを意識します。
声を出しながら、練習していくとなんだか殺陣ぽくなってきた!

刀の殺陣の最後は二人組で練習した成果の発表会です。
緊張しますが、皆一通りの動きを覚えて、殺陣のかたちになっていました。

刀の基本動作のあとは、素手での格闘です。


刀と同様、形を覚えます。


ストレート、アッパー、頭突き、などなど


形を覚えたら、流れの練習。
やはり二人組で受け方の練習もして、一通りの流れを作ると



ケンカの完成~!!むずかしーっっっ!



でも練習して、なんとか二人組でのケンカが一通りできるように・・・


先生が生徒さんの攻撃に対し、受け方をお手本でやったんですけど、
殴られ方が素晴らしい!「おーっっ!やられてる、やられてる!」

という受け方~。切られ名人とかよく聞くけど、やはり攻めに対しての

受け方の両方の動きがマッチしてこその殺陣だという事がよくわかりました


最後におまけで護身術も少し教えていただきました。


わたしは初めてきちんと殺陣を教えていただきましたが、

短い時間で基本動作から、一通りの動きまできちんと、丁寧に教えていただき、

本当に勉強になりました。


最初はこんなにたくさん覚えられるかー!と思ったんですけどね笑


一通りの動きができてみれば、きちんと殺陣っぽくなって、あとは練習あるのみ!
参加者は休憩時間も惜しんで先生に教えてもらったり、すごく真剣で楽しいワークショップでした。


参加したみなさんからも、自分の劇団等で活かしたいという声がたくさん出ていました。


石井先生、どうもありがとうございました!


最後に、演技の参考にと教えていただいた先生が以前発表されたの殺陣(剣舞)の映像を・・・
https://www.youtube.com/watch?v=SvcIOdWcEpA&feature=youtu.be

■講師プロフィール

 

総合格闘技少年GOSHINDO主宰 石井芳典

 3才から剣舞を初め16才で全国コンクール優勝、日本武道館、カーネギーホールで公演する。
 その後、極真空手の内弟子をへて、大河ドラマの殺陣師・林邦史朗氏に殺陣の稽古3ヶ月目で現場にスカウトされる。
 25才のとき母を亡くし渥美半島に帰郷、農園を継ぎ傍ら漁師をこなす。大手タレント養成所の講師スカウトを棄却し、殺陣武道クラブ    「総合格闘技少年GOSHINDO」を設立。

 現在、実践武道と殺陣演劇の両方を同時進行させ、林氏とさらに殺陣と武道の未来について語り合う。


著者紹介

 

役者としての彼女を表現するのに一般的なのは「エネルギッシュ」だったり、

「前向き」だったり、「根性」だったりするのだろうか。

ただ、役者・白井小百合の魅力はそれだけではない。齢を重ねる毎に

彼女の芝居にはある種の「揺らぎ」が感じられるようになってきた。

エネルギーも前向きも根性も純粋なそれと言うよりも、彼女の

意思の表れだと思う。意思と生理との揺らぎ・・・彼女は舞台に立つだけで

人間らしさを表現出来る、誰よりも人間的な女優である。

                                    

                               (『今さら』劇団部 大石法良)

 


リレーエッセイ 『夢でいいから』      文:汐川虹子(劇団タハラジャ)


夢でいいから『壁ドン』されたいアラフィフ藤田ひとみです。皆様ごきげんよう。

 

 NHK朝の連ドラも新連載が始まり、前作のナレーター美輪明宏の決まり文句「ごきげんよう」も皆様がこれを読まれる頃には

「そういやそんなのあったねぇ」になっている事でしょう。


まして観てない人には何の事やら?ですね。

 

 

 大昔私が通っていた大学近くの某お嬢様学校の生徒は日常的に「ごきげんよう」を使っていました。


道で彼女らの一群に遭遇すると鳥肌が立ったものです。「何なんだ、この芝居掛かったガキ共は・・・」と。

あの年代の「ごきげんよう」は何も考えていない只々元気なご挨拶でした。


美輪様のそれは違いますね。


本当に相手を思いやり包み込む様な暖かさがあります。

30余年の時を経てこの言葉の美しさに気付かせてくれた美輪様に感謝です。


 

 今取組んでいる『いとしの儚』の私の台詞にこの「ごきげんよう」があるのですよ。

ちゃんと役の人物としてこの言葉を言える様にしたいです。

 

 

稽古始まって一ヶ月が経ちました。


 

アラフィフにとって芝居は老いとの戦いでもあります。記憶力が



ヤバいです。



台詞覚えられません。



もっと辛いのは演出さんのダメ出しを速攻忘れます。


次の稽古でも同じ事を言われるのですが初めて聞く気がします。

 

本番でもきっと何かやらかします。

 

台詞が意識的に出ないのではなく、そこに自分の台詞がある事自体忘れたり、もう言った積りになってたりします。

ですから間が空くと「誰だあ?忘れてるの。フォローしないといかんな」などとえらい勘違いの、上から目線になってたりします。

年取って身に付けたのは図太さだけですね。

 

これ程書いたくせに本番最後まで「ごきげんよう」を言ってなかったら、またやらかしたって事ですから、悪しからず。


 

それでは皆様ごきげんよう、さようなら。



 汐川虹子のこと

 

 

汐川さんは、大変な才能の持ち主であります。

その才能とは、ケイコを嫌わないという才能であります。

一旦芝居のケイコに入ると常に台本を肌身はなさず、

食事の準備中、掃除中、移動の車中、そして、寝る前の枕元、

手元には必ず台本があるといううわさを聞いたことがあります。

ただ一緒に芝居にたずさわっているケイコ嫌いな旦那さんに対する

風当たりは相当なものだと聞いています。

 

 

          汐川さん、どうぞこれからもその才能を伸ばし続けてください。

 

 

                劇団タハラジャ代表  ふぁにちゃ〜ふじた